政策の柱①「統治機構改革」

 今回は、政策テーマその1「統治機構改革」の解説です!

 これをより細かく見ると、議会改革と選挙制度改革に分割することができます。前者については、憲法論議にも関わってきますかね。

 

 

 

議会改革

 

 議会改革といっても、何を意味するのか人によって想像するものは異なるでしょう。私が考えているのは、参議院の役割についてです。現在、参議院衆議院という第一院に対する「再考の府」といった位置づけですが、少し権力が強すぎるように思えます。そして、構成メンバーを見てみても、その選挙制度と相まって、タレント議員や利益団体の組織内議員というように、果たして「再考」という役割を果たせるのか、疑問に思ってしまいます(もちろん、選挙区選出の議員を中心に存在感を示している議員もいらっしゃいますが)。

 そこで、私は、参議院の権力を少し弱めたうえで、地域的利益の表出の場にしてはどうかと考えています。選挙制度についても、それに合わせ、各県ごとに2名選出などアメリカの上院をモデルとした制度に変えるべきでしょう。もちろん、米上院の州ごとに「2名」という定数は、二大政党制を念頭に置いたものですので、定数については議論の余地があります。

 一方で、衆議院については、参議院が地域代表に特化する代わりに、一票の格差を限りなく小さくするために、県境などを考慮せず、柔軟に選挙区を設定することが考えられます。

 以上のように、私は「全国民の代表」としての衆議院と「地域の代表」としての参議院という議会制度を構想しています。そのため、今後の研究課題として、国政における、「代表制」の問題、特に地域代表の意義について追及していくつもりです。

 

選挙制度

 

 選挙制度については上でもすでに触れましたが、より詳細に考えたいと思います。さて、選挙制度を考えるうえで、最も意見が分かれるのは、小選挙区制なのか、比例代表制なのかという議席配分の方法の選択でしょう。私自身は、穏健な多党制の下で、政党間の綿密な協議の末に政治が進んでいくことが望ましい形ではないかと考えているため(すなわち、効率性よりも包摂性の確保)、より比例代表的な性格を強めるべきだと考えています。

 ところで、現在、日本は両者が折衷された小選挙区比例代表並立制を採用していますが、私はこの制度は妥協の末に生み出された、歪なものと感じています。もっとも、政治とは妥協することだと考えているので、この結果は政治の場で決定される以上、仕方のないことにも思えます。

 しかし、そもそも選挙制度という国会議員を選ぶ制度を、選ばれる国会議員自身が決めることに問題があるのではないでしょうか。というのも、自身の当落を決める制度を自身で決められるのですから、自身に都合のよい制度が選ばれる傾向があることは否めないからです。

 そのため、私は、選挙制度など、国会議員自身が関わるべきでない事項を話し合う第三院を憲法上の機関として定めてはどうかと考えています。これは、他の国会議員とは異なる選出方法で選ばれることが期待されます。その手段としては、例えば、抽選制が挙げられるでしょう。

 以上のことから、選挙制度については、まず第一に、世界の選挙制度の詳細を知識として蓄えていきたいと思います。そして、次に、選挙制度は、どのような時に改革されるのか、これについては改革論議を巻き起こすための状況作りのために知っておきたいところです。第三に、第三院の構想について、世界でどのような議論があるのか、情報収集に努めたいと思います。

 

まとめ

 

 長くなってしまったので、最後に以下のように整理しておきます。

 

政策テーマその1 「統治機構改革」

Part.1 議会改革

構想:衆議院を「全国民の代表」、参議院を「地域代表」に

課題:「代表」の意義の探求

 

Part.2 選挙制度改革

構想:比例代表制の拡充、選挙制度を非当事者として扱う第三院の創設

課題:選挙制度自体に関する知見、制度改革が行われる契機に関する知見、第三院に関する知見の蓄積